今どきの車って、かなり便利になったもんだ。
エンジン付ける時なんか、ボタン押すだけだもんね。
でも車好きの僕には、1つだけこだわりがありまして、
エンジンは鍵を差し込んで、回してかけたい派なんです。
逆にオプションになってたら、迷わずそっちを選ぶくらい。
ついでに言うと、マフラー音が出せない電気よりも、断然ガソリン派。
車に関してだけは、近未来を受け入れることに抵抗を感じてます…。
許せ、地球よ。
ガソリン車が無くなったら、それは僕の童心が消えることを意味する。
きっと多くの車ファンたちも同じはず!
束の間の移動時間でも、全然楽しみが変わってくるんです。
鍵の話からだいぶ脱線しちゃいましたが。
これについては、なんていうか、表現するのが難しいなー。
ボタンでエンジンかけるってさ、
要は便利すぎるんだよね。
だから単純に、道具を動かしてるだけって感じになっちゃって。
車との一体感が得られないっていうか、
車に息吹をかける感じがなくて物足りない。
何言ってんだコイツはって感じ?
鍵を使う時の、あのマニュアル感がいいんですよ!
差し込んでまず少し回すと、カチッてなって電気系統がつくじゃん?
それからさらに回し込むと、『ウィンウィンウィン、、バババァードドドっ、、』ってエンジンがかかるわけですよ。
この鍵をいっぱいに回しこんで、ちょい戻しをしてエンジンがかかった時が、まさに車と自分がシンクロした瞬間。
その瞬間、僕は車と一体になった気分になれる。
ジョジョ風に言えば、スタンドと心が通った感じか。
さっきから大丈夫かコイツはって感じ?
大丈夫、車のためならどんなにヤバい奴と思われてもいい。
逆にね、このシンクロがうまく行かないと人はすげー焦る。
そんで車と心が繋がった瞬間、人は覚醒するの。
それを見事に表現した人物が、マーティーだ。
僕が好きな映画「BACK TO THE FUTURE」の主人公ね。
特にこの、デロリアン(車名)に乗り込んだ時が名シーンです。
「あれっ?かかんねーよっ!」
過去から現実へ戻れる、ほんの一瞬のチャンスを目前にして、、
超絶焦っているのが、よく伺えます。
「かかれっ!俺たちは分かりあえるっ!」
マーティーが今日一の気合いを発揮するが、デロリアンは反応なし。
活動限界に入ったのか。
そうじゃない、鍵のかけ方だ!
見ただけでは分からないが、彼はこの時、回しこみ量を絶妙に調節して、エンジンが反応するポイントを探しているのだ。
「くっそー、ぶっ壊すぞっ!」
さすがのマーティーでも、車相手にキレ始める。
どんなに語りかけても、通じ合うための鍵を駆使しても、何も応答してくれない。
そんな相棒に、全力で絆を訴えかけているのがこの表情ですよ。
そして、ついにマーティーの祈りが通じる!
『ウィンウィンウィン、、バババァードドドっ、、』
「(ハッ!!★) ヨッシャ!!!」
ん~この笑みがいいね。
まさに、人と車が通じ合った瞬間ですよ。
どうですか、人と車が成せるコミュニケーションの素晴らしさ!!
これがスタートボタンだったら、ドラマが生まれる可能性は低いわけです。
車にキレる理由も見つからないしね。
何事も便利になるのは素晴らしいことだけど、少し味のある部分は残してほしいなあと最近思うのであります。
ジャーねっ!”